休みの日の午前中、すいている靴屋で試着して、ぴったりだと思って買った靴。それが仕事帰りの夕方には、なんだかきつい。そんな経験はないでしょうか。
米国整形外科学会(AAOS)の一般向けサイトOrthoInfoの「Shoes: Finding the Right Fit」は、靴を買うときの一般的なヒントの1番目に、こう書いています。その前には、足の形と、長く立つ・長く歩くといった自分の活動に合う靴を選ぶように、という段落があります。足は1日を通してむくむことがある(最大8%)ので、いちばん快適に履けるよう、1日の終わりに近い時間に靴を買うこと。
この記事では、このページと、靴メーカーのムーンスターの試し履きの解説から引用し、そこから先は編集部の見方として段落を分けて書きます。AAOSのページは米国の資料で、日本語は編集部の訳です。ページに更新日は見当たりませんでした。最後に出典をまとめました。
1日の終わりに買う、毎年測る
AAOSは、むくみについて「may swell」(むくむことがある)、「up to 8%」(最大8%)と書いています。何の8%なのか(長さなのか、体積なのか)は書かれていません。
続けて、足は年齢とともに大きくなることがあるので、毎年足を測ってもらうこと、そして測るときは立つこと、を挙げています。体重が全部かかると足が広がるから、という理由です。
ムーンスターの基礎編も、足長と足囲を測ることから始め、「お近くのシューズショップで計測してもらうのがおすすめ」としたうえで、家族や友人と協力して家で測ることもできる、と書いています。同社の「基本の計測方法」には、紙の上に直立の姿勢で立って測る手順が載っています。
編集部としては、午前中しか店に行けない日は、なるべく遅い時間に予定をずらすだけでも、AAOSのすすめに近づくと考えます。
サイズの数字だけで買わない
AAOSは、サイズだけで靴を買わないように書いています。サイズはブランドによっても、型によっても違うことがあるからです。試着して、表示のサイズにかかわらず、いちばん合うものを買う。そして片方の足がもう片方より少し大きいことがあるので、大きいほうの足に合わせてサイズを上げる必要があるかもしれない、としています。左右差については左右で足のサイズが違う人の記事に書きました。
つま先のすき間は「いちばん長い指」から
AAOSが挙げるすき間は、いちばん長い指と靴の先のあいだに1/2インチ(約1.3cm)です。測るのは「いちばん大きい指」ではなく「いちばん長い指」から。親指より人さし指のほうが長い人もいるからです。長すぎる靴を履くと、足が絶えず前に滑って、指の痛みやまめができることがある、とも書いています。
ムーンスターの「自分の足に合う靴の選び方(基礎編)」は、試し履きの手順として、かかとをトントンと地面に打ちつけてフィットさせ、その状態でつま先側から順番に紐を締め、「つま先部分に1cmぐらい余裕があるかを確認」と書いています。そのあと歩いて、甲のまわりが圧迫されていないかを確かめます。
ここからは編集部の見方です。1/2インチと1cmぐらい。数字は資料ごとに少し違いますが、店ではこう確かめるのがいいと考えます。かかとをトントンと合わせて紐を締め、いちばん長い指の先に1cm〜1.3cmほどの余裕があるか。そのうえで歩いて、甲がきつくないか、足が前に滑らないかを見ます。子どもの靴の数字は別で、子どもの靴のサイズの記事にまとめています。
幅違いがなければ、サイズを上げずに別のブランドへ
AAOSは、同じモデルでも幅違い(AからEの文字や「wide」)がある場合があり、店頭になくても取り寄せられることが多い、と書いています。そして、幅の広いサイズがなく足に対して靴が狭いなら、その靴のサイズを上げるより、つま先の広い別のブランドを考えるように、としています。同じブランドで大きいサイズにすると、幅は楽になっても、つま先に余りが出ることがある。その場合、足が前後に滑って、足や指のトラブルにつながることがある、という理由です。
AAOSは米国の資料なので、ここに出てくる幅の文字が日本のJISのワイズ(Eや2Eなど)と同じとは限りません。日本の表記の読み方はJISのワイズの記事を見てください。
買わないほうがいい靴、試着のときの靴下
- 店員が伸ばす必要がある靴や、足が滑らないようにパッドが要る靴は買わない
- 試着のときは、買ったあとにその靴と合わせる靴下と同じ厚さの靴下を履く
ここからは編集部の見方です。冬のブーツを薄い靴下で試着して、厚手の靴下で履いたらきつかった。よくある失敗だと思います。試着用に、ふだんの靴下を1足持っていくだけで防げます。
まとめ:1日の終わりに、立って測ったサイズで、同じ靴下で
- AAOSは、足は1日を通してむくむことがある(最大8%、何の8%かは書かれていない)ので、1日の終わりに近い時間に買うようすすめている
- 足は年齢とともに大きくなることがあるので毎年測る。測るときは立つ。ムーンスターは店で測ってもらうのをすすめている
- サイズだけで買わない。左右差があれば、大きいほうに合わせてサイズを上げる必要があるかもしれない
- すき間はいちばん長い指から1/2インチ(約1.3cm)。ムーンスターの試し履きは、かかとを合わせて紐を締めた状態で1cmぐらいの余裕を確認
- 幅が狭いなら、まず幅違いを探す。幅違いがない靴なら、サイズを上げずにつま先の広い別のブランドを考える
- 伸ばす必要がある靴、パッドが要る靴は買わない。試着は同じ厚さの靴下で
1日の終わりに、ふだんの靴下で、いちばん長い指から確かめる。次の靴は、仕事帰りに見に行ってみてください。
出典
- American Academy of Orthopaedic Surgeons, OrthoInfo「Shoes: Finding the Right Fit」(米国の学会の一般向け解説。更新日の記載なし。日本語は編集部訳)
- ムーンスター「自分の足に合う靴の選び方(基礎編)」「基本の計測方法」(靴メーカーの解説)
※各資料は2026年11月4日に確認しました。














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