JISのサイズ表では、「3E」は足長とセットで決まります。足囲255mmが3EにもEにもなる理由

幅が広い足だから3E。そう思って選んだのに、ゆるかったり、逆にきつかったりしたことはないでしょうか。

日本にはJIS S 5037「靴のサイズ」という規格があり、靴のサイズの表し方の目安を定めています。JISは任意の規格なので、すべての靴がこれに従っているわけではありません。それでも、この規格のサイズ表を読むと、EやEEといった記号が、足長(足の長さ)とセットで初めて足囲(足のまわり)の数字になるしくみが見えてきます。

この記事ではJIS S 5037:1998の本文とサイズ表(付表)から引用し、そこから先は編集部の見方として段落を分けて書きます。最後に出典をまとめました。

目次

JIS S 5037は、足長と足囲でサイズを表す

適用範囲は「一般歩行用の靴のサイズ」で、「一般歩行用以外の靴についてもこの規格を準用するとよい」とされています。序文によれば、国際規格ISO 9407との整合性を図って1994年に改正され、1998年の一部改正で女子用サイズにF(足囲・足幅)が追加されました。

サイズの考え方はこうです。「サイズは,足長と足囲又は足長と足幅で表し,原則として付表1〜3のとおりとする」。付表1が男子用、付表2が女子用、付表3が子供用で、男子用・女子用は「原則として,12歳以上」、子供用は「原則として,11歳以下の男児及び女児」とされています。

ここからは編集部の見方です。この付表が区分しているのは「足」の寸法です。靴そのものの内側の寸法ではありません。つまり「25.0 EE」は、足長25.0cmで、足囲がEEの区分に当たる足に向けた靴という意味の表示だと読めます。

足長、足囲、足幅の定義

  • 足長:「平らで水平なところに直立し,両足を平行に開いて平均に体重をかけた姿勢のときの,かかとの後端[しょう(踵)点]から最も長い足指の先端までの距離」
  • 足囲:「足長の測定をするときと同じ姿勢の足の踏み付け部の第1指の付け根[けい(脛)側中足点]と第5指の付け根[ひ(腓)側中足点]を取り巻く長さ」
  • 足幅:「足長の測定をするときと同じ姿勢の足の踏み付け部の第1指と第5指の各々の付け根に接する垂線間の水平距離」

ここからは編集部の見方です。規格では、どれも立って両足に平均に体重をかけた姿勢での長さと定義されています。座って測ると数字が変わりうるので、家で測るときもこの姿勢に近づけるのがいいと思います。足長は「最も長い足指」までなので、親指とは限りません。

付表では、記号は6mm刻み

付表1(男子用)の足長25.0cmの行では、足囲は記号ごとにこう並んでいます。

  • A:219mm、B:225mm、C:231mm、D:237mm
  • E:243mm、EE:249mm、EEE:255mm、EEEE:261mm
  • F:267mm、G:273mm

記号がひとつ違うごとに、足囲は6mm違います。そして同じ記号の列を縦に見ると、足長が0.5cm大きくなるごとに、足囲は3mmずつ大きくなっています。Eの列なら、25.0cmで243mm、25.5cmで246mm、26.0cmで249mmです。

足囲255mmは、25.0なら3E、27.0ならE

この2つの刻みを組み合わせると、こうなります。付表1(男子用)で足囲255mmは、

  • 足長25.0cmの行ではEEE(3E)
  • 足長26.0cmの行ではEE(2E)
  • 足長27.0cmの行ではE

に出てきます。

ここからは編集部の見方です。付表1で見た範囲では、記号ひとつぶん(6mm)が、足長1cmぶん(3mm×2)の足囲の差と同じになっています。だからこの表の上では、3Eは「幅が広い足」という絶対的な区分ではなく、その足長の中で足囲が大きめの足、と読むのが正確だと思います。足長25.0cmの3Eの足と、足長27.0cmのEの足は、足囲が同じです。

「幅広だから3E」と選んでゆるかった人は、足長に対して足囲がそこまで大きくなかったのかもしれません。

男子用と女子用では、同じ記号でも数字が違う

付表2(女子用)の足長25.0cmの行は、Eが240mm、EEが246mm、EEEが252mmです。男子用の同じ足長では、Eが243mm、EEが249mm、EEEが255mmでした。付表1と付表2が重なる足長20.0〜27.0cmのE列を比べると、どの行でも男子用が3mm大きくなっています。

記号の範囲も違い、男子用はAからGまで、女子用はAからFまでです。

ここからは編集部の見方です。ユニセックスの靴や、どちらの表を想定した表示か分からない靴では、記号だけで判断しないほうがいいと思います。

付表の抜粋:自分の足長の行を探す

よく出てくる足長について、付表からE〜EEEEの足囲(mm)を抜き出しました。

男子用(付表1)

  • 24.0cm:E 237/EE 243/EEE 249/EEEE 255
  • 24.5cm:E 240/EE 246/EEE 252/EEEE 258
  • 25.0cm:E 243/EE 249/EEE 255/EEEE 261
  • 25.5cm:E 246/EE 252/EEE 258/EEEE 264
  • 26.0cm:E 249/EE 255/EEE 261/EEEE 267
  • 26.5cm:E 252/EE 258/EEE 264/EEEE 270
  • 27.0cm:E 255/EE 261/EEE 267/EEEE 273
  • 27.5cm:E 258/EE 264/EEE 270/EEEE 276
  • 28.0cm:E 261/EE 267/EEE 273/EEEE 279

女子用(付表2)

  • 22.0cm:E 222/EE 228/EEE 234/EEEE 240
  • 22.5cm:E 225/EE 231/EEE 237/EEEE 243
  • 23.0cm:E 228/EE 234/EEE 240/EEEE 246
  • 23.5cm:E 231/EE 237/EEE 243/EEEE 249
  • 24.0cm:E 234/EE 240/EEE 246/EEEE 252
  • 24.5cm:E 237/EE 243/EEE 249/EEEE 255
  • 25.0cm:E 240/EE 246/EEE 252/EEEE 258

ここからは編集部の見方です。読み方は、自分の足長の行で、測った足囲にいちばん近い数字の記号を探す。測った値が表の数字とぴったり一致することはまずないので、記号の見当をつけるための表です。ここにない足長や記号は、出典の閲覧ページで付表全体を確認してください。

足囲の測り方

ここからは編集部の見方です。表を引くには足長と足囲の両方が要りますが、足囲を測ったことがある人は少ないと思います。規格の定義どおり、立って両足に平均に体重をかけた状態で、親指の付け根と小指の付け根の、いちばん出っ張ったところをぐるりと一周させます。やわらかいメジャーが要ります。

立ったまま自分でかがんで測ると、体重のかかり方が変わってしまいます。家族に巻いてもらうのが確実です。靴メーカーのムーンスターも計測手順の中で「自分では正確に測れないため、家族や友人に協力してもらいましょう」と書いていて、同社の「基本の計測方法」には大人用の計測用紙も用意されています。

測るのは両足とも。左右で違うことは珍しくありません(左右差の記事)。妊娠・出産のあとに足の長さや幅が変わった例を紹介した研究もあります(妊娠中と産後の靴の記事)。

表は見当。最後は履いて確かめる

規格はサイズを「原則として付表1〜3のとおりとする」としています。

ここからは編集部の見方です。JISは任意の規格なので、店にある靴の表示が、この表のどの区分の足を想定しているかは、商品ごとには分かりません。海外ブランドでは「D」「W」のように、別の基準の表記が使われていることもあります。同じ「EE」でも、木型の形でつま先や甲の当たり方は変わります。

だから使い方は、表で記号の見当をつけ、店では「EEから試すか、EEEから試すか」を決める。そのうえで試し履きで確かめる、です。手持ちの靴でいちばん合っていると感じるものの表示(ベロの裏や中敷き、履き口の内側にあることが多い)も、同じブランドで買い直すときの手がかりになります。規格も、表示は「片足ごとに見やすい位置」に「容易に摩滅しない方法」で行う、としています。

ワイズ違いが用意されている靴なら、表で見当をつけた記号と、その前後を比べやすくなります。通販で選ぶなら、サイズやワイズの交換ができる条件かを先に確かめてください。

合う靴が見つからないときは、測ってもらうのも手です(シューフィッターの記事)。日本のメーカーの幅広・甲高向けの靴は日本のメーカーが作る幅広・甲高向け4足にまとめています。

まとめ:JISの表では、記号は足長の行の中で読む

整理します。JIS S 5037は、靴のサイズを足長と足囲(または足長と足幅)で表し、原則として付表のとおりとする規格です。任意の規格なので、すべての靴がこれに従っているわけではありません。足長・足囲・足幅は、規格では立って両足に平均に体重をかけた姿勢での長さと定義されています。

付表1(男子用)で見た範囲では、記号がひとつ違うごとに足囲は6mm、足長が0.5cm違うごとに同じ記号の足囲は3mm違います。だから足囲255mmの足は、足長25.0cmならEEE、26.0cmならEE、27.0cmならEの区分になります。付表の上では、記号は足長とセットで読むものです。そして足長20.0〜27.0cmのE列では、男子用が女子用より3mm大きい。

まず1つだけやるなら、家族にやわらかいメジャーを巻いてもらって、立った状態の足囲を両足測ることです。足長と合わせて表に当てれば、次に試す記号の見当がつきます。

出典

※2026年10月8日に確認しました。

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この記事を書いた人

日常の靴選びから仕事に合わせた靴選びなど、さまざまな靴に関する情報をお届けしています。あなたの足元を彩る一足を見つけるお手伝いができれば幸いです。お気に入りの靴を見つけて、毎日の生活を足元から豊かにしてください。

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