夏のコーデを決めるとき、スニーカーを選ぶかサンダルを選ぶかという2択になることが多い。でも「スニーカーだと蒸れそうだし、サンダルよりもう少し包まれた感じの靴が欲しい」という日があります——エスパドリーユやキャンバスシューズ、モカシンといった夏の軽量カテゴリが、そのちょうどいい「中間」を埋めてくれます。
軽量シューズのカテゴリは、ブランドの背景が語れる一足が意外と多いところでもあります。イタリアとスペインの靴文化が混ざったエスパドリーユブランド、スペインの農民の靴が現代ファッションへと変わった歴史、1891年スウェーデン発のテニスシューズの末裔、ネイティブアメリカンの靴作りを受け継ぐアメリカのブランド——この4足には全部、「その靴どこの?」という会話の始まりがあります。
この記事では、夏の足元を「軽く、でも語れる一足」に変えるレディース向け軽量シューズを4足紹介します。
「イタリアとスペインの靴文化が混ざったエスパドリーユ」——Manebi Flat Hamptons
Manebi(マネビ)はイタリアとスペインの製造拠点を持つエスパドリーユブランドで、スペイン伝統のジュートソール(麻縄底)とイタリアのデザイン感覚を組み合わせた靴を作っています。「エスパドリーユとサンダルの中間みたいな靴があって、イタリアとスペインのデザインが合わさってるんだよ」——この説明が、ブランドを知らない人にも伝わりやすい話の入り口です。
Manebi Flat Hamptonsは、ジュートソールの素材感が「夏らしさ」をそのまま体現している一足です。麻縄底の軽さは他の素材では出せない独特の存在感で、足に入れた瞬間「これが夏の靴の軽さか」と思います——ソールごと浮かんでいるような、革靴やスニーカーとは別次元の軽さです。ニュアンスカラー(テラコッタ・オフホワイト・ネイビー等)の展開が多く、夏のワンピースやリネンパンツに差し色として合わせると自然に「足元が夏になった」印象が出る。エスパドリーユを一度も履いたことがない方のファースト一足としておすすめです。なおジュートソールは濡れに弱いため、雨の日は避けた方が安心です。
「スペインの農民の靴が、こんなにおしゃれになった」——Macarena Marina Espadrille
Macarena(マカレナ)はスペイン発のコンテンポラリーエスパドリーユブランドです。エスパドリーユはもともとスペインやフランスの農民・労働者が日常的に使っていた靴——「エスパドリーユって、もともとスペインの農民の靴だったのが、こんなにおしゃれになったんだよ」という変遷の話が自然にできます。Macarenaはそのエスパドリーユのシルエットをモダンなファッションに合わせて再解釈していて、伝統素材と現代デザインのバランスが取れたブランドです。
Macarena Marina Espadrilleは、伝統的なエスパドリーユの薄いシルエットをそのまま残しながら、カラーラインナップの豊富さが「選ぶ楽しさ」を作っています——ブラック・ホワイト・コルク・ストライプ柄など展開が多く、「どの色にする?」という選択自体が夏の気分を上げる靴です。軽くて歩きやすく、バッグに折って入れられる薄さなので「旅先に1足だけエスパドリーユを入れておく」という使い方にぴったり合う。Manebiと同様、雨の日は滑りやすいのでご注意を——晴れた夏の日のために使うのが正解です。
「スウェーデンで1891年から作り続けているテニスシューズ」——Tretorn Nylite Plus
Tretorn(トレトン)は1891年にスウェーデンで創業した靴ブランドです。テニスシューズの製造から始まり、130年以上キャンバス素材のシューズを作り続けてきました。「1891年に、スウェーデンでテニスシューズを作り始めた会社が今も続いている」——この130年の話が、他のキャンバスシューズブランドにはない重みを持たせます。スウェーデンらしいミニマルなデザインで、「北欧の夏はこういう靴を選ぶ」という文脈が伝わる一足です。
Tretorn Nylite Plusはキャンバスアッパーの軽さと清潔感が、夏のコーデにそのまま溶け込みます。白いキャンバスの爽やかさは他の素材では出しにくく、「テニスコートから生まれたシューズが街に来た」という感覚があります——個人的に、夏の「これでいい」という安心感があるのはTretornで、特別な日じゃなくても朝履いて出かけたくなる靴です。4足の中で最もシンプルなシルエットで、どんな服に合わせても「足元が邪魔をしない」使い勝手の良さがある。キャンバスは軽い雨なら問題なく、乾かしやすいのも夏の毎日使いに向いている理由のひとつです。
「ネイティブアメリカンの靴作りを、今も続けているブランド」——Minnetonka Deerskin Moccasin
Minnetonka(ミネトンカ)は1946年に米国ミネソタ州で創業したブランドです。ネイティブアメリカンのモカシン製法を受け継いだ靴作りを続けており、「ミネトンカって、ネイティブアメリカンの靴作りをアメリカの会社が引き継いで、1946年からずっと作り続けているブランドなんだよ」という話が他の軽量シューズには出てこない固有の背景です。ブランド名「Minnetonka」はネイティブアメリカンの言語で「大きな水(Minnesota湖)」を意味します。
Minnetonka Deerskin Moccasin Slipperは、バックスキン(バックレザー)の柔らかさが「靴を履いていることを忘れる」感覚を作り出しています——土踏まずにソールが押し返してくる感触がなく、地面に素足で立っているような自然な接地感です。4足の中で最も「足に何も干渉されていない感覚」があり、これが正直に言って他の3足とはまったく異なる体験です。革素材なので濡れた路面は避けた方が良いですが、晴れた夏の街歩きや家の近くのちょっとしたおでかけには、選び続ける理由がある靴です。
まとめ:夏の足元を「軽く、語れる一足」に
今回紹介した4足をまとめます。
- Manebi Flat Hamptons:イタリア×スペイン発。ジュートソールの麻縄底の軽さが夏を全開にする。ニュアンスカラー展開で差し色にも最適。エスパドリーユ初体験に
- Macarena Marina Espadrille:スペイン発。農民の靴が現代ファッションに変わった歴史のある一足。薄くて折りたためるので旅先向き。カラー展開が豊富
- Tretorn Nylite Plus:スウェーデン1891年発。テニスシューズ起源の白キャンバス。4足の中で最もコーデを選ばないシンプルさ。軽雨対応で毎日使いしやすい
- Minnetonka Deerskin Moccasin Slipper:ミネソタ1946年発。ネイティブアメリカンのモカシン製法。靴を履いていることを忘れる、地面と繋がる素足感覚
「エスパドリーユを初めて選ぶ」ならManebi、「スペインの靴の話をしたい」ならMacarena、「夏の毎日の定番を探している」ならTretorn、「素足に近い包まれ感が欲しい」ならMinnetonka——夏の足元を「軽くて語れる一足」に変えると、おでかけの気分が少し変わります。個人的にTretornをすすめます。1891年スウェーデン発というブランドの重みと、朝どんな服に合わせても「これでいい」と思える安心感が、夏中選び続ける理由になっています。














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