今年の春、外を歩いていると「あの人、スニーカーっぽいのに靴紐がない」と気づく場面が増えてきました。スリッポンともサンダルとも違う、スニーカーとローファーのあいだにある靴——調べてみると「スニーファー(sneaker + loafer)」というカテゴリが2026年にじわじわと広がっていることがわかりました。
脱ぎ履きがラクで、でもきちんと見える。スニーカーの機能性を持ちながら、ローファーのシルエットに近い靴は「その靴、ローファーなの?スニーカーなの?」という反応を生みやすい。いまいちばん会話が生まれやすいジャンルのひとつです。
この記事では、スニーファーを代表する4足を紹介します。定番になりつつあるNBの新作から、元祖・日本製・アウトドア由来まで、選ぶ軸がそれぞれ違うようにそろえました。
NB好きが「次の一足」に迷ったとき、最初に気づく存在:New Balance 1906L
New Balance 1906Lは、アーカイブモデル1906Rのシルエットをローファーデザインに落とし込んだモデルで、2024年の登場以来即完売が続くスニーファーの代表格です。サイドのNロゴと分厚いソールはスニーカーそのものなのに、靴紐がなくてそのまま履ける。「それ、NBなの?ローファー?」という反応が起きやすく、NBを知っている人ほど二度見します。発売直後に売り切れることが多く、持っている人がまだ少ないのも選ぶ理由になります。
グレー、ネイビー、ブラックなどNBらしい落ち着いたカラーが展開されており、デニムからスラックスまで合わせやすい。サイズ感はNBの標準的な幅広設計で、足幅が広い方にも安心。「スニーファー初挑戦で、まず間違いのない一足を選びたい方」の最初の選択肢です。
アウトドアブランドが30年前に作った、元祖スニーファー:Merrell Jungle Moc
Merrell Jungle Mocは1997年生まれのモカシン型スニーカーで、「スニーファー」というジャンルが生まれるずっと前から「靴紐なし・アウトドアソール・スリップオン」を実現していたモデルです。スエードとメッシュのアッパーにMerrellのグリップソールが組み合わさり、ハイキングに行けそうでありながら街でも浮かない。「これ、何十年前からある靴なんだけど……」という話が始まりやすく、スニーファーの文脈で語ると「元祖だったんだ」と驚かれます。
ブラウン、カーキ、オリーブなどのアースカラーが中心で、秋冬コーデとの相性が特にいい。ファッション系ショップよりアウトドアショップで売られることが多いため、街での被り率も低い。サイズ感は普通で選びやすく、素足に近い感覚で履けます。「スニーファーの元祖ともいえる一足で、ブランドの背景から語りたい方」向きです。
広島の職人が一足ずつ作る、日本製スニーカーローファーの最高峰:Spingle Move SPM-110
スピングルムーブは広島県府中市の靴工場「スピングルカンパニー」が2004年に立ち上げたブランドで、SPM-110は今も広島で職人が一足ずつ手作りしているローカットモデルです。カンガルーレザーのアッパーと巻き上げソールという独特の製法が「なんか普通のスニーカーと違う」という印象を生みます。「広島製!」という事実を伝えると、ほぼ全員が「えっ、日本で作ってるの?」と驚く。知名度が大きくないぶん、持っている人が少なく被りにくいのも魅力です。
靴紐を結んでも、ローファー的に脱ぎ履きすることも可能で、使い込むほどに足の形になじんでくる本革ならではの変化が楽しめます。ブラック、ホワイト、ネイビーなどシンプルなカラー展開で、きれいめのパンツにも合わせやすい。「メイドインジャパンの靴を、日常の一足として使いたい方」にとって特別な選択肢です。
秋冬限定で選ぶなら、ヌプシ素材をそのまま足に:The North Face Thermoball Traction Mule V
The North Face Thermoball Traction Mule Vは、ヌプシダウンに使われるキルティングインサレーション「Thermoball」をアッパーに採用したスリッポン型の靴です。ヌプシのあの素材感がそのまま足元に来たというアイデアが、「アウトドアブランドの靴の発想面白いな」という反応を生みます。スニーファーの中では唯一、保温性と防寒機能を持つため、気温が下がってきた秋冬の一足として選ぶと特に実力を発揮します。
ブラック×グレーなどシンプルなカラーが多く、アウトドアコーデはもちろん、ダウンジャケットと合わせてそのままの流れで履くコーデとの相性が抜群。サイズ感はやや大きめなのでハーフサイズ下も検討を。「スニーファーの便利さを、秋冬も手放したくない方」の実用的な選択です。
まとめ:スニーファーは「脱いだり履いたりが多い日」から試すと良さがわかる
今回紹介した4足をまとめます。
- New Balance 1906L:スニーファー代表格。NBらしい幅広設計で初めての1足に。発売即完売が続くため早めのチェックを
- Merrell Jungle Moc:1997年生まれの元祖スニーファー。アウトドアショップでの扱いが多く被り率低め
- Spingle Move SPM-110:広島製・カンガルーレザー・職人手作り。「日本製」という背景が話題になりやすい
- The North Face Thermoball Traction Mule V:ヌプシ素材のスリッポン。秋冬に選ぶスニーファーとして機能面でも優秀
自分がスピングルムーブを初めて買ったのは、友人の家に行くことが多い時期でした。玄関で靴を脱ぎ履きする回数が多くて「靴紐って地味にストレスだな」と思い始めたタイミングで出会った一足です。使い始めてから、靴紐なしでも足元がちゃんと見えることに気づいて、それからスニーファーを意識するようになりました。「脱いだり履いたりが多い日」に履いてみると、スニーファーの良さが一番わかります。














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