テニスコートを飛び出した4足。「コートシューズ」として街で選ぶメンズスニーカー【2026年版】

「それ、どこのスニーカー?」と聞かれたとき、「コートシューズなんだよ」と答えられる靴を選んでいる人が、街に増えています。ランニングシューズほどボリュームがなく、革靴ほど気張らない——テニスコートやバスケットボールコートで生まれたシューズが、今の30〜40代メンズのコーデに「第3の選択肢」として使われはじめています。ソールが薄くて足元がすっきり見える。スポーツ由来なのに、なぜか知的に見える。

この記事では、テニスおよびバスケットボール由来の4ブランドから「コートで生まれてタウンで輝く」4足を紹介します。ブランドの誕生とスポーツのつながりを知ると、「その靴どこの?」という反応が起きたとき、単なるスニーカーの話では終わりません。

目次

「テニスコートの鰐」と呼ばれた世界王者が、1933年にパリで靴を作った:Lacoste Carnaby Pro

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Lacoste(ラコステ)の創業者ルネ・ラコステは、フランス・英国・米国の3カ国でタイトルを制した1920〜30年代のテニス世界チャンピオンです。試合中に粘り強く相手を仕留めることから「テニスコートの鰐(ル・クロコダイル)」と呼ばれ、そのニックネームをワニロゴとしてブランドに刻み1933年に創業しました。1958年には世界初のテニス専用シューズを開発。Carnaby Proは1980年代のコートシューズをモチーフに復刻したモデルで、柔らかいレザーアッパーとコンパクトなシルエットが特徴です。

「ラコステのポロシャツは知ってるけど、靴は初めて見た」という反応がよく起きます。でも、靴こそラコステの原点——「世界チャンピオンが自分のブランドのために設計した靴」という話は、ポロシャツの会話では出てこない角度です。シンプルなコーデに合わせると、足元にフランスのテニスクラブ的な上品さが静かに出ます。

スキーブーツ職人が1966年ウィンブルドンで発表した、世界初の全革製テニスシューズ:K-Swiss Classic 66

K-SWISS(ケースイス)
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K-Swiss(ケースイス)は1966年、スイス出身の兄弟アート&アーニー・ブルンナーがロサンゼルスへ移住後に設立したブランドです。スキーブーツ職人として育った兄弟が「スキーブーツの構造をテニスシューズに転用する」という発想で設計したClassic 66は、同年のウィンブルドンで世界初の全革製テニスシューズとして発表されました。サイドの5本ストライプ(Dリング)・3ピーストゥ構造・ヘリンボーン柄ソール・ヒールのスイス国旗——すべてが機能から生まれたデザインです。

「K-Swiss?ああ、5本ラインのやつね」という人と、「K-Swissって知ってる?」から始まる人では、靴の話の深さが変わります。スキーブーツからテニスシューズへの転用という誕生話は、スポーツ好きに特に刺さります。ヒール部のスイス国旗という小さなアクセントを知っていると、靴をひっくり返して見せる場面が自然に作れる——4足の中で最も「語れる密度」が高い一足です。

1882年のフランスから、全仏オープンとウィンブルドンを走り続けた雄鶏:Le Coq Sportif LCS T-1000

le coq sportif(ルコックスポルティフ)
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Le Coq Sportif(ル・コック スポルティフ)が創業したのは1882年、フランス・ロミイ=シュル=セーヌです。ブランド名は「フランスの雄鶏」を意味し、国家スポーツブランドとして自転車・テニスを牽引してきました。1975年ウィンブルドンを制したアーサー・アッシュ、1983年全仏オープン優勝のヤニック・ノアがシューズを着用したことで、テニス界での地位を確立しました。LCS T-1000は1990年代のテニスアーカイブからの復刻で、EVAポッドソールと軽量なシルエットが特徴のユニセックスモデルです。

「ラコステのワニは知ってるが、ル・コックは初めて」という反応が多い。フランスのスポーツブランドとしてラコステと並ぶ歴史を持ちながら、日本での流通が限られているぶん「その靴どこの?」が起きやすい。靴の色展開が落ち着いていて、デニムにもスラックスにも自然に溶け込みます。4足の中で最も「知っている人が選んでいる感」が出る一足です。

バスケットボールコートのサポート技術を、街の快適さに変換した:New Balance CT574

new balance(ニューバランス)
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New Balance CT574は、574シリーズが持つ「街に溶け込む」シルエットと、バスケットボールコートで鍛えられたラテラルサポート機能を統合したモデルです。New BalanceがCT(コートテクノロジー)ラインを立ち上げたのは、コートスポーツ選手が求める「横ブレに強く、軽く動けるシューズ」を街履きに転換するという発想からでした。REVliteミッドソールによる軽量クッション・横方向のブレを抑えるアッパー構造が特徴で、実際に一日履き続けても足が疲れにくい。

「NBの574は知ってるけど、CTって何?」——この質問への答えが「バスケのコートから来てる設計なんだよ」という話になるとき、NB好きは一瞬「え、そうなの?」という顔をします。4足の中で最も入手しやすく、「コートシューズを一足試してみたい」という人の最初の選択肢に向いています。スリムなシルエットはジーンズにもテーパードパンツにも合わさりやすく、手元に来てすぐ使える一足です。

まとめ:コートシューズは「どのコートで生まれたか」で選ぶと、足元の話が深くなる

今回紹介した4足をまとめます。

  • Lacoste Carnaby Pro:1933年フランス発。3カ国制覇の世界王者がワニを背負って創業。テニス発祥のなかで最もパリジェンヌ的な上品さがある
  • K-Swiss Classic 66:1966年スイス×アメリカ発。スキーブーツ職人がウィンブルドンで発表した世界初の全革テニスシューズ。5本ラインの誕生秘話が語れる
  • Le Coq Sportif LCS T-1000:1882年フランス発。「雄鶏」ブランドがアッシュとノアとともに歩んだ歴史。知っている人が選ぶ一足
  • New Balance CT574:NB×コートテクノロジー。バスケットボールコートの設計を街の快適さに変換した、入手しやすい入口

「ラコステの歴史ごと選びたい」ならCarnaby Pro、「誕生秘話を語れる一足が欲しい」ならK-Swiss Classic 66、「知っている人感を自然に出したい」ならLe Coq Sportif LCS T-1000、「まずコートシューズを試したい」ならNB CT574。個人的には、初めて手に取るならK-Swiss Classic 66をおすすめします。ヒールのスイス国旗を自分で確認したとき、「なんでここに国旗が?」という疑問が自然と出てくる——そこから靴の歴史への入口が開きます。コートシューズという切り口が見えてくると、「スニーカーか革靴か」という二択から少し自由になります。

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日常の靴選びから仕事に合わせた靴選びなど、さまざまな靴に関する情報をお届けしています。あなたの足元を彩る一足を見つけるお手伝いができれば幸いです。お気に入りの靴を見つけて、毎日の生活を足元から豊かにしてください。

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