秋になって「そろそろブーツを出すか」と思ったとき、去年も同じ靴を出していたことに気づく——そんなことはありませんか。特に不満があるわけじゃないけれど、なんとなくマンネリを感じている。そういう人に向けて、今年の秋冬に試してほしいショートブーツを4足選びました。
今回の基準は「その靴どこの?」と聞かれやすいこと。知っている人が選んでいる靴で、かつ街でそれほど被らない。でも品質は確かで、長く使える。そういう靴を4足厳選しています。スニーカーとは少し違う「大人の足元」を作りたい人に、きっと刺さる一足が見つかるはずです。
英国生まれのヴィンテージイエローステッチ:Dr.Martens 1460
ドクターマーチン 1460は、1960年に英国で生まれた8ホールブーツです。ソールとアッパーを縫い合わせる黄色いウェルトステッチが、このブーツを見分けるいちばんのアイコン。厚いエアクッションソールのおかげで長時間履いても疲れにくく、デニムにもスカートにも、秋冬のほぼどんなコーデにも溶け込みます。
実際に履き始めると、最初は少し固さを感じますが、数回履けば自分の足の形に馴染んでいきます。「マーチンは知っているけど、1460は初めて見た」と言われることはほぼありませんが、それでも「ちゃんとしたマーチンを選んでいる」という安心感がある一足。チェリーレッドやブラックなど定番色から、秋に合わせやすいダークカラーまで展開が豊富です。
脱ぎ履きの楽さと存在感を両立:Blundstone 510
ブランドストーン 510は、オーストラリアで150年以上の歴史を持つブランドのアイコンモデルです。サイドにゴアが入ったサイドゴアブーツで、ひもを結ぶ手間なくスポっと履けるのがいちばんの特徴。「その靴どこの?」と聞かれたとき、「オーストラリアのブランドで、農作業用の靴が起源なんですよ」と話すと、それだけで会話が広がります。
丸みのあるフォルムが、秋冬のゆったりしたシルエットのボトムスとよく合います。タックパンツやウールのワイドスラックスと組み合わせると、足元が自然と主役になります。ラスト(足型)がやや幅広に作られているため、幅広の足の人でも窮屈になりにくい点も選びやすい理由のひとつです。
フランス・グルノーブル発の職人的なつくり:Paraboot Chamois
パラブーツ シャモワは、フランス・グルノーブルを拠点とするシューズメーカーの代表的なショートブーツです。モカシン縫い(ノルヴェイジャン製法)と呼ばれる特殊な縫い方で作られたソールは防水性が高く、秋冬の雨の日でも気にせず履ける。「パラブーツ?初めて聞いた」という反応が起きやすく、知っている人の間では「それ渋いね」となる靴です。
アッパーの素材にはパラブーツ独自のリスレザーが使われていて、雨に濡れても型崩れしにくく、履けば履くほど風合いが増します。チャコールグレーのウールパンツや、ダークブラウンのコーデュロイと合わせると、フランスの秋冬らしい落ち着いた雰囲気が出ます。「長く使えるブーツを1足だけ選ぶなら」という問いに答えてくれる靴です。
ビーワックス×クレープソールの唯一無二のフォルム:Clarks Wallabee Boot
クラークス ワラビーブーツは、1966年に英国クラークスが発表したモカシン型のショートブーツです。クリーム色のクレープソールとモカシン縫いのシルエットは、ほかのどのブーツとも似ていない独自のフォルムで、「その靴どこのブランド?」と聞かれる確率が4足の中でも特に高い一足です。素材にはビーワックスレザーと呼ばれる自然なツヤのある革が使われていて、履き込むほどに表情が変わります。
コーデュロイのパンツやニットのセットアップに合わせると、足元に不思議な温かみと個性が生まれます。「クラークスって砂漠靴のブランドでしょ」と思っている人に、ワラビーブーツという選択肢を提示できると、それだけで靴好きとしての一歩が出ます。サイズ感はやや大きめなので、ハーフサイズ落として選ぶのが一般的な目安です。
まとめ:今年の秋冬こそ、ブーツで足元を更新する
今回紹介した4足は、どれも「知っている人が選ぶ靴」です。定番だけど飽きがこない、あるいは見る人が見ればわかる個性がある——そのバランスが秋冬のブーツ選びにはちょうどいいと思っています。
- Dr.Martens 1460:英国生まれの8ホール・イエローステッチ・どんなコーデにも溶け込む安定感
- Blundstone 510:オーストラリア発・サイドゴアで脱ぎ履き楽・幅広の足にも選びやすい
- Paraboot Chamois:フランス職人仕立て・雨に強いノルヴェイジャン製法・「長く使える一足」に最適
- Clarks Wallabee Boot:唯一無二のクレープソール・「その靴どこの?」が起きやすい・履き込むほど味が出る
まず試すなら Blundstone 510 から。脱ぎ履きの手軽さとブーツらしい存在感が両立していて、秋冬のコーデに取り入れやすく、「ブランドストーンってどこの?」という会話も自然に生まれます。今年の秋冬の足元を、一足だけ更新してみてください。














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